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『 ゆっくりと … でも着実に 』      ( 林野庁 末松部長 )
☆前代未聞です!
2012年12月24日に新種の桜‘はるか’が命名され、現在その苗木が福島県に贈呈されています。しかしその舞台裏には驚くべき秘話があったようです。
今回は、福島県に苗木を贈呈された林野庁 末松広行さんにお話を伺ってまいりました。

『いやぁ、皆さん新種の桜があればすぐにでも増殖できると?誤解″されている方が多くてね…ちょうど一年ほど前の4月にNHK大河ドラマ「八重の桜」にちなんだ新種の桜を佐藤知事に贈呈するというセレモニーがあってね。正直間に合わないと思ったんですよ(笑)でも敢えて無理やり進めたことが功を成して…結果、今に至っています。』
そう話始めた末松さん。一体どんなご苦労があったのでしょうか?

『一般的に桜などの植物を?増殖″しようとすると、「何年」という年月が必要なんです。しかし今回のプロジェクトでは、その形が見える前に「とりあえず試験場で苗木を増殖しておこう」と独断的に行動してくれた頼もしい研究者の人がいて。それが勝木さんなんです。もしあの時に先んじて行動していなかったら、きっと贈呈セレモニーには間に合わなかったでしょう。』
様々な人達の協力があって初めて、‘はるか’という新種の桜が誕生したようです!

『今回は前代未聞の試みに成功したということも去ることながら、私のような役所の人間または桜の専門家、そして芸術家など、色々な方々が一心に「福島に対して何かできることはないかな」と集まったことが大変素晴らしい結果を残したと思います。』

☆‘はるか’の下で酒を飲む日が待ち遠しい…
そんな‘はるか’に末松さんはとても期待感を抱いています。
『江戸時代には色々な新種の桜が出ていたけれど、最近は新種が出ても名前の残るものは中々ないんだよね。その点‘はるか’は花としてもすごくきれいな桜だし、加えて、由緒も合わさって人の心にずっと残っていくと思います。』
そんな末松さんご自身も桜がとても大好きで、お花見には必ずお出かけになるそう。

『毎年ある時期に必ず咲いてくれる桜を見ると、一年の移り変わりを実感します。桜の下で飲む酒は格別だしね!役所の帰りに日比谷公園で花見をするのが好きです。でもそんな自分は本当におじさんになった気がするけれど(笑)』
近い将来、‘はるか’のお花見ができることを心待ちにしている末松さんでした。

☆最後に「fukushimaさくらプロジェクト」にメッセージを下さい
『桜の木は1年に少しずつしか成長しません。けれどもゆっくりと、着実に伸びていきます。復興も同じく、一歩一歩前進し、決して後戻りをしないということが大事だと思います。このプロジェクトを通して、皆で福島が伸びていく姿を一緒に見守っていけたら…。 ‘はるか’が成長する頃にはきっと、福島もしっかり復興しているでしょう。』
                                   (Rie Kawahara)